シビアな女性をターゲットにする、ゲーム開発への取り組み
「女性は物事に対して、厳しい見方を持っている」と話してくれるのは、株式会社まどかで代表取締役を務める小野いずみさん。女性をターゲットにしたゲームを取り扱う製作会社として、常にそのことを念頭に置き、新製品の開発を行うという。男性が圧倒的に多い業界ながら、ここ株式会社まどかでは、半数以上の女性スタッフが製作に携わっている。話し合いを重ねた開発を行う上で、女性の感性はなくてはならないものなのだ。
1999年創業当時は、制御開発を行っていたそうだ。その他にも、サブカル系ゲーム製作やキャラクター作画などを請け負っており、幅広い活動を行っていた。そして新たな展開として“女性向けゲーム”の開発に着手したのが、2003年。“数ある製作会社の中での独自性”として新たなスタートし、現在では大きな幹として、続々と新ゲームをリリースしている。
マイリティーな、新ジャンル開拓への道のり
パソコン普及率増加と共に、女性でも気軽にゲームを始められるという土壌が生まれてきた昨今。前述した、数ある製作会社の中での独自性として“女性向けゲーム”にいち早く着手し、先駆者として、その礎を築いてきた株式会社まどかであるが、女性用ゲームマーケットの拡大と共に、そのライバルも増えてきたことも事実だという。しかし、ゲームブランド「美雷(mirai)」として、数多くの人気シリーズを生み出し、手がけた作品の実績を武器に、すべての女性に向けたゲーム開発に取り組む。
ユーザーからの意見を参考に、次のステップにつなげる
一作品に対して、およそ制作期間は4ヶ月から8ヶ月。新製品開発については、ハガキなどから送られてくる意見や要望などを吟味し、次につなげていくという。またネット社会、またパソコンを使用したゲームソフトであるからこそ、的を得た厳しい意見などもあるのだという。しかし、女性に対しては、多方面なソフト開発に着手することが、必ずしも成功の道ではないと考える。要望を聞くだけではなく、その裏にある意図を考え、作品に反映させる。あくまでも“女性向け”にこだわり、繊細な女性ならではのシビアさを活路としたソフト作りを目指す。