こんにちは、インライフ編集部のshoyaです。
いま話題の映画『光』の大阪での舞台挨拶に2017年6月3日行って来ました。この作品は第70回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門に選出され、私もスゴく気になっていた映画です。
永瀬さんと河瀬監督のタッグは2015年上映の映画『あん』に続いて2作目。歓喜と感動に満ちた《愛の溢れた映画》『光』を製作されました。ヒロイン水崎綾女さんは映画『ユダ』で大胆な濡れ場を披露した女優。脇を固める役者には藤竜也さん・神野三鈴さんなど演技派が出演。視力を失いつつある天才カメラマンと視覚障害者に向けた『映画の音声ガイド』に関わる女性の真実の《愛=光》ストーリーとなっています。
舞台挨拶
壇上に現れた永瀬さんと河瀬監督の印象ですが、永瀬さんは映画『光』の雅哉役とは異なりミージシャンの様な雰囲気を醸し出したクールな大人。河瀬監督は一見、気難しそうなオーラを出していましたが、話し始めると軽快な関西弁が居心地良く、途中途中で笑いも欠かさない話上手。対照的な二人のトークは和やかな雰囲気の中、スタートしました。
カンヌから帰国したばかりの二人は、今までで最高のステージだったとカンヌでの出来事を話し始めました。
まず一番感動したのは10分以上続いたスタンディングオーベーション。さすがの永瀬さんも男泣きし、河瀬監督と抱擁を交わしたのだそう。また受賞の連絡はスタッフから永瀬さんが先に聞き、監督はそのとき電波の届かない所で観光を楽しんでいたそうです(笑)。
主人公の雅哉はカメラマンという役ですが、永瀬さんも普段からカメラが趣味。実は祖父が写真館をやっていたのも影響しているとの事。監督のこだわりでカメラは2眼のローライフレックスを使用。理由は直接相手を見ずに撮れるので、柔らかな表情が撮れるからだそうです。そんな永瀬さんの写真展が、8月31日まで小豆島で開催されているので、『光』を見たあとはこちらもチェック。
映画『光』は《全ての人へのラブレター》
映画『光』の見所はなんといっても、真実の愛の物語を通して、執着心を無くした先に光がでてくるのではないか、混沌とした世の中だから光が必要なんだ、ということをとても強く訴えてくる作品になっているという点です。
この映画のメインコンセプトとなる「光」へのこだわりはロケ地にも。監督の生まれ故郷である奈良は日本の四季の中で光が一番美しく降り注ぐ地として何度もロケハンをして撮影に挑んだのだそう。
そして主演の永瀬さんは視力を失っていく過程をリアルに再現する為に約2週間ほとんど食事を取らず、8〜9kgほど体重を落として演じられたそう。
また、実は大阪でも撮影(黒門市場・なんなんタウン)しているので、そのあたりもぜひ注目して見てはいかがでしょうか。
最後にカンヌで出会ったスペイン人から贈られた感動の一言。この映画は
『全ての人へのラブレター』だ。永瀬さんも河瀬監督もこの言葉に『光』で伝えたかったことがキチンと伝わっている事に感激したのだそうです。監督からのラブレターをぜひ劇場で受け取ってみては。
『光』
監督・脚本:河瀬直美
主演・永瀬正敏・水崎綾女
出演・藤竜也・神野三鈴・白川和子
公式HP:http://hikari-movie.com/info/
上映時間:102分
制作国:日本・フランス・ドイツ合作
映画『光』は5月27日(土)から全国ロードショー公開
※世界35カ国で上映予定
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