これまでの総獲得賞金は89万ドル、ラスベガスで行われたポーカーの世界選手権で、初の日本人チャンピオンになった木原直哉さん。
東京大学理学部出身で、ポーカーについて
「ギャンブルではなく、投資の要素が強いゲーム」と話す木原さんの
「勝利の法則」を紹介します。
プラスを最大限、マイナスを最小限に
いつも手元に強いカードばかりがあるわけではないポーカー。
好況を最大限に生かす一方、悪い状況の時には、
マイナスを最小限にする努力が勝負を分けると木原さんは言います。
勝負で
負ける人のほとんどは焦ってさらに状況を悪化させて自滅してしまうそうです。
どんな業界にいても、景気や海外の情勢などに直接関係のない要因がビジネスに影響を与えることもあります。
良い状況がずっと続くことはありません。
努力しても成果が報われない時、開き直ったりお酒に逃げたりせずに、
ぐっとこらえてマイナスを最小限にすることが、負けない戦い方のポイントです。
自分の直感を信じない
数百円の備品購入から、数億単位の大規模プロジェクトまで
ビジネスでは毎日が選択の連続です。
ポーカーの世界でも、勝負のために決断しないといけない瞬間が必ずやってきます。
ですが、木原さんによると
「リスクを恐れず勝負に出ることは絶対に必要ですが、絶対に焦ってはいけない」とのこと。
そして
自分の直感を極力信じないようにしているといいます。
勝負師であれば
「自分の直感を信じて行動しろ」ということを言われるのかと思いきや、そうではありませんでした。
入念に準備や仕込みを行い、ここまでやれば大丈夫という段階で、はじめて勝負にでる決断をするのです。
調子が悪い時はやり方を変えない
調子が悪くなると、その局面を打開しようと
普段やっていないことをやりたくなりがちですが、
調子が悪いときこそプレースタイルを変えるべきではないと木原さんはいいます。
なぜならそこでプレースタイルを変えて結果が出なかった場合、
何が不調の原因なのか、余計にわからなくなってしまうからです。
逆にうまくいっている時は、いつまでもその状態が続くとは限らないので、
さらに上にいくためにプレースタイルを変えるチャンスだといいます。
変化したり、新しいことを経験するのは良いことだと信じている人も多いと思いますが、いつもそれが正解とは限りません。やり方を変えない方が正しい場合もあるのです。
いかがでしたか?「ギャンブラー」と「ビジネスマン」というのは真逆の存在のように思えますが、意外と共通する思考はあったんじゃないでしょうか?
ビジネスでもギャンブルでも、十分な下調べや準備を積み重ねた上で、いけると判断できれば勝負するという慎重さと、ここ一番の決断力の両方を意識しましょう。