「ガーデン大国」イギリスで100年の歴史を誇る「チェルシー・フラワーショー」。
エリザベス女王が総裁を務める英国王立園芸協会が主催し、世界から毎年20万人が来場するといわれる最高峰の大会です。
石原さんは、無名の日本人ながらそこで 史上初の3年連続優勝。
BBCやフィナンシャルタイムズ紙など数多くのメディアで取り上げられ、エリザベス女王からも「庭の魔法使い」と絶賛されるほどです。
今回はそんな石原和幸さんから仕事に対する術を学んでいきたいとおもいます。
まずはプラスに考える
石原さんの仕事は、長崎の繁華街での路上花屋から始まりました。
夜の街で鍛えられた「お客の心をつかむ技術」を武器に「面積あたり売上日本一」の花屋 を実現。
その後、事業の失敗で8億もの借金を抱えながら「世界に挑戦する」と宣言、誰も想像できなかったレベルでそれを実現したのです。
常にプラス発想で行動し、仕事をしていると日々トラブルが起きたり、問題が発生したりしますが、どんなときでも前向きに行動する石原さん。
8億円の借金を背負ったときも、この前向きな気持ちだけは忘れないようにしました。
また、プラス思考だけでなく、人を悪く思う気持ちは負のエネルギーをもって自分に跳ね返ってくるから、人の悪口を言わないようにしているとのこと。
いやなことがあったときでも、いつでもできるだけ気持ちが上向くように、気分の切り替えを心がけることも大切です。
まず『できます』と言え
仕事は、お客様に頼まれなければ生まれません。
だから、まずは頼んでもらうこと。
チャンスがあれば、無理難題であってもまず受ける。
庭づくりの場合、頼むお客様もお金をかけてリスクと不安を背負っているから、その不安を一緒に背負い、どうしたら喜んでもらえるか、知恵を絞り出します。
中間管理職にとって、社外での打ち合わせは会社のブランドを背負っているようなもの。そのため、時に「できない」とは言えないな…という場面に遭遇します。
笑顔で「承知しました」と答えながらも、頭の中ではとパニックを起こし、気づけばやらないわけにはいかない状況に陥っていることも。
そんな時は具体的にどうするかは、後で考えればいいんです。
会社に帰れば、相談できる仲間も上司もいる。ここで「できる」と答えなければ、そのチャンスは他に持っていかれてしまいます。
大切なのは、お客様の「不安要素」「制約条件」を丁寧に聞き出すこと。
プロとしての自分の主張は後ろに控えておくことが、結果として相手を満足させることにつながります。
「突き抜けていること」を徹底的に伸ばす
作品を作る時には、「突き抜けること」の大切にしているという石原さん。
石原さんは、BBCやタイムス紙でも、モスマン(コケ男)として取り上げられた事があり、イギリスではコケは芝生に生えると、お金をかけてでも排除するゴミみたいなものなんだそうです。
石原さんはそのコケを使って庭を造り、審査員の度肝をぬきました。
これはビジネスでも共通している部分があり、突き抜けている「一芸」が重要ということです。
自分は、自分の企業は、何が一番得意なのか。
そこを伸ばすことこそがが武器になります。
石原さんを知った人から、「どうすれば石原さんのようになれるか」と聞かれたときは「あなたは本当に必死になっていますか」と逆に聞き返すそうです。
人間、必死になればたいがいのことはできる。
もし必死になっても全然うまくいかないという人がいたら、それは必死になる方向が少しずれているのかもしれません。
ローマは一日にして成らず。「伝説をつくれ」、と弟子に言い聞かせ、じっくりあきらめずにやり続けるよう指導しています。
保守的な空気が濃くなっているときこそ、抜きん出るチャンス。
そこに年齢は関係ありません。
一生に一度は、力をふりしぼって夢をつかんでみませんか。