大阪・北新地の社交料飲協会より発行された『ホステス心得帖(こころえちょう)〜おもてなしの条件〜』が話題となっています。
同誌は当初、加盟店への配布を目的に発行されましたが、来客からの反響が大きく配布したところ、3000あった在庫が終了。現在また新たに3000部を増刷中だそうです。
中には
『他のお客様の悪口や陰口を言うな。聞いたお客様は、自分も言われると必ず思う』、
『約束した事は、どんな些細な事でも必ず守ること。特に時間は厳重に守ること。気まぐれは厳禁』などといった"注意書き"が100項目、48ページに渡って書かれています。
元にしたのは80年代後半、当時協会理事長だった岡田一男さんが監修した「ホステスきっと心得帖」。
当時はバブル景気前で、増え続ける北新地の飲食店に自身の接客ノウハウを伝えたいと書かれたものだそうです。
『週に1〜2回は禁酒、もしくは節酒日を決めて、体を大切にしよう。20代の不摂生は40代になって、てき面に現れる』
『概して、同僚との付き合いは、充分に知り合う迄は深入りしない方が良い。何もかも開けっ広げていると、困ることができてくる』
なども書かれており、ホステスさんたちだけでなく、昼に働く社会人の人たちにも刺さるものがあるのではないでしょうか。
お酒を飲んで、飲ませるところであるクラブなどの心得帖に休肝日を作れ、と書かれているのはなんだか不思議な気もしますが一流のホステスにはそういった"お客に対する気遣い"が必要なのでしょうね。
来店した会社役員が心得帖を見て、「基本的なことが、これだけ凝縮されているものは見たことがない」と社員教育用に持ち帰ることも少なくないとのこと。
たとえ業種は違ってもいつも心がけておくことは似ているのかもしれません。
『おもてなし心得帖』を読んで、もう一度初心を振り返ってみては?