跳ね馬のロゴで有名な
フェラーリ。
F1で成績不振だったフェラーリを立て直したり、親会社であるフィアットの会長をも務めた、フェラーリ前会長
『ルカ・ディ・モンテゼーモロ』さんから仕事術を学びます!
ルカ・ディ・モンテゼーモロ
大学在学中にラリードライバーとして頭角を現すなど、車に縁のあったルカ・ディ・モンテゼーモロ。1973年にフェラーリ創始者である「エンツォ・フェラーリ」の招きで当時成績不振に陥っていたF1チームを立て直すマネージャーとしてフェラーリに加入しました。
その後チームを再編し、わずか2年でドライバーズチャンピオンを獲得するほどのチームを作り上げました。1977年までF1チームのマネージャーを務めると、その功績を認められ、フェラーリの親会社であるフィアットの役員に抜擢されます。
フィアットの役員職と、フィアット傘下の出版社の社長職を兼務したり、1990年にはFIFAワールドカップの大会事務局長を務めるなど、多彩な才能を発揮。マネージング能力を高く評価されるようになりました。
これだけの仕事をこなせるのは、周りをよく見て、上手く動かすことが出来るからなんでしょうね。
それぞれの業務によって必要な事柄は違うもの。
それを丁寧に処理できるのは並大抵の集中力ではないでしょう。
フェラーリの再建
創始者であるエンツォ・フェラーリの死後、1991年にはフェラーリの会長として再入社。
フェラーリの再建をその腕に託されました。
しかし、F1チームの慢性的な成績不振、市販車部門の開発、生産性、品質の向上など問題は山積みでした。
それでも時間をかけ少しづつ各部門の成績や業績を回復させていきます。
F1ではミハエル・シューマッハをメインドライバーに置き、2000年〜2004年の5年連続でドライバーズチャンピオンを獲得。
市販車部門の技術や品質も大きく改善させ、実用性の高い車として好評価を得て、売り上げを急増させることに成功しました。
フィアットの会長〜退任へ
フェラーリを再建した勢いのまま、2004年には親会社であるフィアットの会長にまで登り詰めました。
その後も、傘下のフェラーリ、マセラティ、アルファロメオで販売する車のボディ形状や駆動方式を棲み分ける事で、それぞれの売り上げを伸ばし、ライバル社が前年比割れする中、前年比増になるなど、その経営手腕を発揮しました。
2010年にはフィアット会長の座を後任に譲り、フェラーリの会長としてグループを見守ります。
その4年後には、現フィアット会長である「セルジオ・マルキオンネ」との経営方針の違いから、フェラーリ会長を退任。長きにおけるフェラーリとの歴史に幕を下ろしました。
いかがでしたか?
最後は事実上の更迭のような幕引きでしたが、ルカ・ディ・モンテゼーモロがフェラーリ、フィアットに残した功績は計り知れないものです。
40年以上もの間、会社の為に働き、売り上げに貢献できるというのは、今の時代なかなか難しいことかもしれません。それでもやり続けることで見えてくることがあるのではないでしょうか。
ちなみにフェラーリ会長を退任したルカ・ディ・モンテゼーモロは2024年ローマオリンピック招致委員会のトップを務めています。活躍の場所は違えど、その手腕を思う存分発揮してくれることでしょう。