バックパッカーとなり、世界中を旅する…男の夢のひとつですよね。
今ひそかなブームとなり年々注目されている1人旅にお勧めのスポットを紹介していくコラム
『大人の男の一人旅』。
第12回目は、アイスランドの首都レイキャヴィークの近くにある"世界最大の露天風呂"
「ブルーラグーン」を紹介したいと思います。
この施設は、隣接する地熱発電所が汲み上げた地下熱水の排水を利用して作られ、現在は予約でいっぱいになるほど賑わっているアイスランド随一の観光スポットとなっています。
寒いこの時期にこそぴったりの一人旅スポットではないでしょうか!
◆ブルーラグーンの場所や交通手段は?
ブルーラグーンはアイスランド南西部にある首都レイキャヴィークから、さらに南西約40km先にあります。
日本からの一般的な交通手段は、成田空港や関西空港などから乗継便で11時間程度でヨーロッパのハブ空港のひとつであるアムステルダムへ。アムステルダムからレイキャヴィークまでは約7時間の乗り継ぎ時間を経て、3時間程で到着します。航空料金は片道で約12〜16万円程。
レイキャヴィークに到着したら、そこから車(レンタカー)やバスなどで40分程度南西へ進むと、ようやくブルーラグーンに到着です。料金は往復4,200アイスランド・クローナ(日本円で約4,300円)。
道中は荒涼とした大地が一面に広がっており、ブルーラグーンの元となった地熱発電所などを見ることができますが、基本短調な景色となっているので飽きてしまうかもしれません。しかしその分ブルーラグーンに到着した際には、一気にテンションが上がることでしょう。
ブルーラグーンに到着したら、まずは入場料を支払います。現在大変人気スポットとなっているため、入場は予約しておくことをおすすめします。せっかく行ったのに、長時間待たされる、最悪入場できない、なんてことにならないように気をつけましょう。
入場料は大人一人35ユーロ(日本円で約5,000円)となかなかな価格ですが、時間は無制限なので精一杯満喫しましょう。
ちなみにこの価格は最低価格の「スタンダード」で、他に「コンフォート」「プレミアム」「ラグジュアリー」と価格が上がり、様々な豪華特典が追加されていきます!ブルーラグーンを一日フルに満喫したいなら、「プレミアム」が一番おすすめです。
◆ブルーラグーンの特徴
世界最大の露天風呂
これがブルーラグーンの全体図。小さく見える黒い点が人になります。それを踏まえると、まずその広大な面積に驚くことでしょう。実にその大きさは5000平方メートル(競泳用50mプール4個分)を誇り、1周するだけでも10分以上かかってしまいます。さすが、世界最大の名は伊達ではありません。
温泉水はその名の通りすこし青がかった白濁色で、温度は38度前後と少しぬるめの設定。
高い皮膚治癒の効果がある泉質となっており、アトピーや湿疹などを温泉治療する湯治客も国内外問わずしばしば訪れています。
施設内には広大な温泉の他、溶岩石を掘って造られたサウナやスチームバス、高低差を利用した打たせ湯などがあります。料金以上の満足度は間違いなく得られるでしょう!
◆元々は副産物で産まれた施設
実はブルーラグーンは、自然が生んだ温泉施設ではなく、地熱エネルギーを利用して造られた施設です。
その原型は1976年にスバルツエンギ(Svartsengi)地熱発電所ができ、運用が開始されましたことがはじまり。この地熱発電所では地下から上がってくる蒸気でタービンを回し、発電するのですが、この蒸気は地下2000m付近で海水と淡水とが混ざって出来たもので、70度以上の熱さになっています。
この蒸気を利用して真水を熱して周辺の家庭へと送られ、また冷却された蒸気は温水となり、発電所の外へと排出されました。
こうして排出された水には、「シリカ」と呼ばれる粘土質が含まれており、固まると陶器のようになるため、水を通さなくなり行き場を失っていった温水がラグーンを形成したというわけです。
こうして形成されたラグーンにある日、発電所作業員数人が浸かりだし、そしてその内の一人の皮膚疾患が徐々に改善していきました。
この結果に注目した人々が、側に小屋を建て研究を始め、ついに1987年に一般向け施設としてオープンすることとなったのです。
40年以上前に、ふとお湯に入った誰かのおかげでこうした最大の温泉施設ができたと思うと、なんとも言い難い歴史の流れを感じてしまいますね!
◆ブルーラグーンの楽しみ方
シリカの泥パック
温泉の中には、ブルーラグーン内で採れる「シリカ」が入った壺が設置されています。
温泉水はもちろん、このシリカにもミネラルが豊富に含まれているため肌への効果が抜群!女性はもちろん、男性も肌にこの泥を塗ってパックみたいにすれば、温泉を出る頃には余計な角質や汚れが取れ、ツルツルの肌へと生まれ変わります。行ったら必ずやりましょう!
ビールにオリジナルカクテルも
温泉にはBARが併設されており、温泉に入ったままお酒を楽しむことも可能。日本での"温泉に入りながら日本酒"さながらに、ビールやカクテルを楽しむことができます。
中には、オリジナルカクテル「ブルーラグーン」も。もちろん入場時に手首につけるリストバンドで支払いが可能なので、お金を持ち歩くことも必要ありません。好きなだけ注文して絶景でのアルコールを楽しみましょう!
オーロラ鑑賞
ブルーラグーンでは、運がよければオーロラをみながら温泉を楽しむことが可能です。広大な温泉の水面に映る神秘的な光は、まさに絶景。見る景色全てが宝石のように煌く幻想空間へと誘ってくれます。
音楽フェス
毎年10月半ばには、首都レイキャヴィークを中心にアイスランド最大級の『ICELAND AIRWAVES』という音楽フェスが開催されます。
ブルーラグーンもその会場のひとつになっており、なんとDJブースが温泉付近に設置され、露天風呂全体がクラブ会場へと変わります!
静かにゆったりするのももちろんいいのですが、温泉に浸かりながらノリノリの音楽に合わせて踊ったり騒いだりするのもいいですね!このフェスは人気イベントで、日本からツアーが組まれたりもしているので、音楽ファンはこちらをメインに訪れるのも楽しいのでは。
◆まとめ
いかがでしたか、世界最大の露天風呂ブルーラグーン。シリカを含め、様々な要素で楽しませてくれるスポットです。一人旅といえば、温泉といっても過言ではないのではありませんか?ぜひこの冬に、アイスランドの絶景の下で体を温めてみてはいかがでしょう。