レイムダックでも汗だっくで頑張ります
今年は芸能界をはじめ、様々なスクープニュースでとても賑やかです。政治もまた大いに揺れています。
冷戦時代の2極化された勢力は今や遠い昔。第三世界の台頭から、今は「ISIL」のように国を名乗る過激派組織が、国家や世界を揺るがす脅威となっています。「世界の警察」を自負していたアメリカが、その任を自ら放棄したのも、一つの原因とも考えられるのではないでしょうか?
そのアメリカでは、4年に一度の大イベント大統領選挙が行われています。大方の予想に反し色物扱いされていたトランプ氏が善戦し、まさかの結果もあり得ない話ではなくなってきています。
現在のアメリカの大統領と言えば、バラク・オバマ氏。就任直後のフィーバーぶりと裏腹に、すっかり影に隠れ、今や「レイムダック」と化していると言われる始末です。ところでこの「レイムダック」って何なのでしょうか?
そこで今回は
「レイムダック」について調査してみます!
足の不自由なアヒル
「レイムダック」は英語で
「lame duck」。そのままの意味は、足の不自由なアヒルで、
「役立たず」「死に体」と訳されます。
もともとは1700年代、ロンドン証券取引所で、支払不能で債務不履行になった株式仲買人や証券会社を表していましたが、1860年代にアメリカ政治の世界へ流用されるようになったようです。
まだ任期が残っている議員や大統領がその政治的影響力を失った状態を揶揄的に指すのに用いられています。また、「役立たず」などと特定の人物を揶揄する慣用表現としても使われているようです。
不自由が自由
2期目の任期を終えようとしているオバマ大統領。先に行われた任期の途中の「中間選挙」では大きく議席を減らし、政治がままならなくなりました。
もともと、3期目がないアメリカの大統領が2期目の末期に「レイムダック」となるのは必然でした。そして、その「レイムダック」化した大統領は、自分の政策の集大成、後世に残すレガシー(遺産)づくりに全力を注ぎます。
オバマ大統領も然り、イランとの核問題、1960年以来断ってきた国交を正常化させたキューバの雪解けなどを実現させています。これはレイムダックだからこそできる、何事にも惑わされることなく、己の信念に基づいて政治ができるという側面もあるということですね。
さいごに
お隣の韓国でも大統領の「レイムダック」化が心配されています。
文字通りの意味で考えると、とても不名誉なコトバの「レイムダック」ですが、すべてのしがらみから解放されて己の信念を貫ける無敵な状態と考えるとあながち悪いことでもないような気がします。
ただし、その信念がよからぬ方向に進まぬことだけは切に祈る今日この頃です。